63番札所 大善院(だいぜんいん)【常滑市】
真言宗豊山派 補陀落山 大善院
- 御本尊/十一面観世音菩薩
- 開基/養春上人
- 開山/興覚法印
◎常滑市奥条五丁目20番地
寺の歴史は大いぶきが知っている
多くの寺院があり隆盛を誇った「御嶽三百坊」が荒廃する中、一坊のご本尊「十一面観世音菩薩」を養春上人が移して安置したのがはじまりです。その後、文明元年(1469)常滑城主・水野忠綱が領内安全を願って6坊を再建。「観蓮寺」と総称されました。忠綱の子息で出家した興覚法印がお寺の復興に尽力し、中興開山となっています。隣りあわせにある神社は、大善院が常滑城の鬼門にあたることから明応3年(1494)「素戔嗚尊」を鎮守に奉祀された中の宮です。明治以前の神仏合祀の名残りで知多四国の札所にもよく見られますが、両方を所管している例はあまりありません。本堂に影を落としているのは、開創の折に植樹された樹齢500年以上の大いぶき。本堂のまわりは四国88ヵ所のお砂踏霊場で、各寺のご本尊と大師像の2体をそれぞれ一対にして置かれた台座の下にお砂が入っています。
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