たびのおとも

愛知県知多半島を一周する約194kmの巡礼「知多四国八十八ヵ所めぐり」ガイド

87番札所 長寿寺(ちょうじゅじ)【名古屋市】

f:id:kamahele50:20210216105346j:plain

臨済宗 鷲津山 長寿寺

名古屋市緑区大高町字鷲津山13番地

 

キツネ効果で商売繁盛

 

山門から本堂へスッとのびる参道、その脇の庭園。境内にあるものそれぞれが無駄なく、いい景観を創り出しています。開創当時は真言宗で「長祐寺」という寺号だったと伝わっていますが、桶狭間の戦い(1560)や明治21年(1888)の火災で記録が焼失しているため定かではありません。尾張藩の家老・志水甲斐守忠継の母・長寿院殿橘氏源操尼公の遺命によって再興されました。宗派は「黄檗宗」、寺号は尼公の院号から「長寿寺」に。その後、元禄4年(1691)京都洛北の興聖寺から石梯道雲を迎えて「臨済宗永源寺派」に改め、昭和54年(1979)現在地に移転しました。毎年3月8日の大祭でおなじみの「高蔵坊稲荷」は、お寺の荒廃ぶりに嘆いていた住職を思いやり、住職に化けて関東地方一軒一軒の民家に霊験を説いてまわったという狐が祀られています。結果、まもなく引きもきらない参拝者が訪れ、念願の本堂を再建、ご本尊の修理も出来てめでたしめでたし。

 

名古屋市昭和区八事の結願 興正寺