３番札所　普門寺（ふもんじ）【大府市】

曹洞宗　海雲山　普門寺

御本尊／十一面観世音菩薩
開基／不詳
開山／雪山寿盛大和尚

◎大府市横根町石丸95番地

夜ごと海に現れた観音像伝説

霊験あらたかといわれるお寺には、数多くの不思議な伝説が残っていますが、ここにも一つ。さかのぼること白鳳元年（672）、夜ごと海上には光を放ちながら不気味な音をとどろかせる怪しい「何か」が現れていました。ある夜、その光は虹をかけるように近くの山へ雲を連ね、同時に慈悲深い村人が夢の中で「速やかに堂を建て我を安置せよ」という声を聞いたのです。夜明けに海岸へ出てみると一体の観音像。お告げどおりこれを祀ったところ、昨日までの夜が嘘のように静まったといいます。これがお寺のはじまり。ご本尊は頭をわずかに傾げた秘仏の十一面観音像。高さ104㎝の杉材一本彫りで、大府市指定文化財となっています。